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1942〜43年、冬期におけるネーバル・エヴィエーター(海軍航空パイロット & クルー)及びグランドクルー(海軍艦上航空機作業員) を対象に開発されたジャケットであり、 外見上は、大戦初期型と呼ばれるフロント・ファスナー型式のデッキジャケットに酷似するが、互いに異なったパターンと仕様を基に製作された別タイプの物である。その違いの中で最も大きな点は、ライニングに大戦初期型デッキジャケットにはメルトン・ウールが用いられたのに対し、NAF 1168には当時としては画期的な試みであった、アルパカが織り込まれ起毛されたパイル地が用いられている点にある。このアルパカ毛使用・ライニングの着心地、優れた保温性がいかに兵士達に好評であったかは、この仕様のライニング材が以後50年代半ば迄、長く引き続き米海軍において用いられた事からも容易に理解できる所である。NAF 1168 自体の製造・支給に関しては1〜2年間の多分に試験的な限定的なものであり、ために現存する実物の数、極めて少なく、今回、重量感に溢れた13.2オンス カーキ色・コーデュロイ表地、100%純アルパカ毛使用パイル織ライニング地と共に再現された私共 復刻版 NAF 1168 を通じ、おそらく国内外を合わせ100着も残っていないであろう幻ともいえるこのジャケットの魅力を一人でも多くの方に知っていただければと一同心より願うものであります。 |