筒袖・1st Model(初期)
1955年頃 - 59年
1950年代半ば、米軍は主戦闘服使用生地を『HBT(ヘリンボーンツイル)』から『Cotton Sateen, OG 107』に変更した。変更当初はパターン、縫製仕様、共に前身『M-47 HBT ジャケット』のものが用いられ、初期の数年はタイプ名も『OG 107 Sateen Jacket』とされていたようだ。60年以降の『1st Model(後期)』との違いは、コントラクト内容がラベルではなくスタンプ表示されていたこと、使用されたボタンがODでなく茶色であったこと位で、他は殆ど初期、後期の差はないようだ。紹介のジャケット(シャツ)は変更されて間もないコントラクトの物と思われ、『筒袖・1st Model(初期)』の特徴全てを見ることができる。
制式名称
Jacket, Man's, Cotton, Sateen, Olive Green, Shade 107
Contract Date
1956年10月26日
Contract No.
DA-36-030-QM-8845
Spec.
MIL-J-3001B AND AMEND NO 1 M.C. AND T.S.A.
Pattern Date
1947年2月27日(M-47 HBT JacketのPattern Dateに同じ)
サイズ表示
SMALL
袖 & 袖口
2枚のパーツから構成された『筒袖』
生地
Olive Green 107 Cotton Sateen
ボタン
茶色、19mm径、4つ穴、尿素樹脂製『平ボタン』
使用ボタン数
フロント:6個、ポケット:左右各1
フロントボタン間隔
トップボタンと第2ボタンの空きが他のボタンどうしの空きより広いのが、『筒袖・1stモデル』の特徴でもある。
ポケットフラップ
長方形
ペンホルダー
左ポケット内側に設けられたペンホルダー。後に設けられるフラップ外よりのペン差し込み用開口部は『1stモデル』には見られず、ホルダーを左右に仕切るステッチも無い。
見返し
幅広(下部、約4-5インチ)の見返しはバタ付き防止のため生地端が前身と縫い合わされている。
縫製
肩、アームホール、サイドから袖下、全て『ダブル・チェーンステッチ』での巻き縫い。