M-42, TYPE II の基本的な手入れは、通常のスムースレザーの靴と同じですが、現在市販されている多くの靴の表面仕上げは完全防水、完全色落防止の為のコーティング処理がされメンテナンスに関しても汚れを落とす程度の簡単なものですむのに対し、TYPE II は、WWII時と同じ古き良き時代そのままのオールドスタイル・ピグメントフィニッシュで仕上げられているため、やはり日常の基本メンテが必要かつ大事であり、手入れをする事で革は熟成し、靴は体の一部となります。
1. シューレースをはずし、コバ、ソールのホコリ、土を専用ブラシで丁寧に落とします。とくにグッドイヤーウェルト方式独特の張り出したコバとコバステッチは、この靴の最も目立つ部分であるので念入りに、必要に応じてクリーナーを用いての汚れ落としも心掛けましょう。
2. 大きめのホコリ落とし専用ブラシで靴全体を軽くブラッシングし、表面のホコリや汚れを落とします。
3. 汚れがひどい場合はクリーナーで表面の汚れや古い靴墨を拭き取り、(軽い汚れはシューポーリッシュで落とすことが出来ます)靴と同色のシューポーリッシュを柔らかな布に少量取り、円を描くようにムラなく塗ります。付け過ぎはひび割れの原因になるので注意。コバ周りに関しては、コバステッチを着色せずに履きたい方は、無色のシューポーリッシュもしくは固形のホースオイル等の保革油脂を塗り込みます。又、ステッチを着色したい方はアッパーに用いたシューポーリッシュを専用小ブラシで塗り込みます。その際気をつけていただきたいのは、一度ステッチをシューポーリッシュで着色すると、元の麻の色には戻すことは出来ませんので注意下さい。又、ソール土踏まずの本革底が見える部分に月に一回程度保革クリームを塗ることも靴を長持ちさせるこつです。
4. 専用の大きめの仕上げブラシで、表面に塗ったシューポーリッシュを軽くブラッシングし全体に均一に伸ばした後、軽く表面をなでるような感じで仕上げのブラッシング。更に光らせたい場合は、起毛された柔らかい布かナイロンストッキングでトゥキャップ、バックステイを中心に磨き上げます。シューレースを結び直し、完成です。しばらく履かずに保管する際は、出来ればシューキーパーを用い型くずれを防ぐ事もメンテの基本です。
 Copyright MASH CO.. All Rights Reserved